工業高校に入ってかなえたかった夢は「日本一のドラムメジャー」になることだ。そのための舞台、17日に大阪城ホールである全日本マーチングコンテストの本番が迫る。
熊本工の校内にある「工業技術基礎実習室」に並ぶ約70人の吹奏楽部員たち。コンテストの演奏・演技では隊列を組んで20メートル四方を1周するが、その動きをできるほどの広さはない。
部員たちはできる範囲で動きながら、頭の中にイメージする。どの場面で、どの楽器がどう動き、どんな形を描くのか。
そんな仲間たちと一緒にフロアに立ち、バトンで隊列を変える合図を送るのがドラムメジャー(DM)だ。渡邉憲士郎さん(3年)は表情を引き締めてバトンを振る。
「憧れの舞台でできると考えると、わくわくする」
DMに憧れるようになったの…